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「変わっていく風景と、たんぽぽと。」
- tomo
- 5月22日
- 読了時間: 1分
久しぶりに、いつもの道を歩いてきました。
かつてよく立ち寄っていたお惣菜屋さんが、ふと気がつくと跡形もなくなっていて、いつの間にかシャッターを下ろしたお店もいくつか。
「あれ?」と思いながら足を止めて、しばらくその風景を眺めてしまいました。
時の流れは、静かで、でも確かです。
目立たないように、私たちの暮らしの隙間を少しずつ塗り替えていきます。
気づかぬうちに変わっていくもの、もう戻らない風景。
でも、その傍らには、たんぽぽのように力強く、春を迎えて咲いているものもあって。
コンクリートの隙間に咲く花は、誰かに見られることを目的にしているわけでもなく、ただ季節を受けとめて、そこに在る。
その姿に、なぜか励まされるような思いがしました。
私は絵を描く人間として、風景の中にある「名もなき変化」や「日々のかすかな感情」を、これからも見つけていきたい。
それは、もしかすると誰かの記憶をそっと照らす小さな光になるかもしれないから。
そして、変わっていく風景のなかでも、変わらず心に残るものを描いていけたらと思うのです。

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